トランスジェンダーと一緒に語られる言葉に、性同一性障害があります。

性同一性障害とは、性自認と身体的性が一致していない状態を精神疾患として表す 「医学用語」として用いられていました。

トランスジェンダーと性同一性障害という単語の違いは、その言葉を使うシーンにあり、日本国内において、

・日常会話で話す場合はトランスジェンダー
・診断や医学研究、論文、公的機関や法執行機関等では性同一性障害

を用いることが多いです。

ただし、世界的には性同一性障害の呼称は使われなくなってきており、現在はアメリカ精神医学会のガイドラインDSM-5において 「性別違和」・世界保健機関（WHO）のガイドラインICD-10において 「性別不合」と呼び、 精神疾患から除外されました。

そして、あくまでも障害ではなく、 性の健康に関連する「状態」を指すものとなり、「病気」という定義ではなくなりました。

しかし、日本では法律上においても性同一性障害の呼称が使われており、日本国内でＳＲＳ（性別適合手術）を受ける際や裁判所での改名審判、性別変更審判などの際に、 「性同一性障害の診断書」が必要となる事から、現在も性同一性障害の呼び方が使われるケースもあるようです。